琵琶湖を一周する「ビワイチ」は、約200kmを走り切る本格派の印象が強いかもしれません。けれども今秋の滋賀県では、親子で半日から湖国の道を味わえる「びわ湖キッズサイクル旅~ビワイチの子2026~」が予定されています。忍者の里、メタセコイア並木、サイクルトレイン、そして今年新登場のサイクルクルーズまで、子どもと一緒に“走る旅”の入口をつくる企画です。
びわ湖キッズサイクル旅はどんなツアー?
滋賀県は2026年7月31日、県内4地域で親子向けのガイド付きサイクリングツアー「びわ湖キッズサイクル旅~ビワイチの子2026~」を開催すると発表しました。対象は身長120cm以上の小学生・中学生で、各コースとも保護者1名の参加が必須です。参加者はスポーツタイプの自転車とヘルメットを無料でレンタルでき、参加費はイベント保険料や運賃として当日現金で支払う形です。
ポイントは、琵琶湖一周をいきなり目指すのではなく、地域ごとにテーマのある短い体験として用意されていることです。国土交通省のナショナルサイクルルート紹介では、ビワイチは琵琶湖岸一周193kmのコースで、2~3日かけて観光や食事を楽しむ走り方、北湖・南湖だけを走る方法、船でショートカットする方法も案内されています。今回の親子ツアーは、その大きなビワイチ文化を、子どもが入りやすいサイズにした企画と見るとわかりやすいでしょう。
サイクリング旅に慣れていない家庭にとって、ガイドがいること、自転車とヘルメットを借りられること、走る地域があらかじめ決まっていることは大きな安心材料です。過去に紹介した子ども用ヘルメットの選び方と同じく、子どもが「安全のためにさせられる」のではなく、「楽しいから自然に身につける」入口になるところに、この企画の面白さがあります。
4つのコースで湖国の景色が変わる
最初の回は、2026年9月27日の甲賀市「忍者の世界を覗きに行こう!にんにんサイクリングツアー」です。スタート・ゴール地点は水口スポーツの森。午前と午後の2部制で、応募期間は9月13日までと案内されています。記事確認日の9月8日時点では、最も申込期限が近い回です。
10月18日は高島市の「まるで自然のトンネル!メタセコイア並木サイクリングツアー」。マキノ高原を起点に、秋の高島らしい並木道の雰囲気を親子で楽しめる内容です。10月25日は米原駅を起点にした「自転車と一緒に電車にゆられる旅!特別感たっぷりなサイクルトレインツアー」。自転車旅と鉄道を組み合わせる楽しさは、以前のJR和歌山線サイクルトレインプラスの記事でも紹介したように、走る範囲を無理なく広げてくれます。
そして11月15日は、大津市のホテルアーブしがを起点とする「船×サイクリングで特別な旅に出発!サイクルクルーズツアー」です。滋賀県の発表では、今回新たにサイクルクルーズツアーが登場したことが大きな特徴として示されています。陸路だけで完結しないサイクリングは、子どもにとっても「自転車でどこまで行けるか」だけではない旅の記憶になりそうです。
申込前に見ておきたい条件
滋賀県の案内では、ショートコースは小学校3年生以上中学校3年生以下、ロングコースは小学校5年生以上中学校3年生以下が対象です。サイクルクルーズツアーはロングコースのみで、ショートコースの募集はありません。定員は各部・各コースで20名、保護者を含む人数として案内されています。
参加費は、甲賀市と高島市の各ツアーがイベント保険料として1名250円。米原・彦根のサイクルトレインツアーはイベント保険料とサイクルトレイン運賃として1名500円。大津のサイクルクルーズツアーは、小学生1名1,250円、中学生以上1名2,250円です。複数ツアーへの申込も可能ですが、申込フォームは日程ごとに異なり、締切後に抽選で参加者を決め、参加可否はツアー日の10日前を目途にメールで連絡するとされています。
9月7日には、びわこ一周レンタサイクル米原駅の公式サイトでも同企画が紹介され、同店は主催ではないものの、レンタサイクルとガイドの手伝いをすると案内しています。特に10月25日の米原駅発着回を考えている家庭は、当日の集合場所、貸出条件、車体サイズ、悪天候時の扱いを、滋賀県ページと申込先で重ねて確認しておくと安心です。
親子で楽しむなら「全部走る」より余白を残す
子どもと一緒のサイクリングで大切なのは、距離よりも気持ちの余裕です。大人だけなら少し無理をしても予定を押し切れますが、子ども連れでは、トイレ、暑さ寒さ、補給、坂道、眠気、帰りの交通手段がその日の印象を左右します。ガイド付きツアーとはいえ、前日は睡眠をしっかり取り、朝食と飲み物を用意し、集合時間に遅れない計画にしておきたいところです。
滋賀県内の地域をつないで楽しむ発想は、過去の北近江のサイクリングスタンプラリーや、川沿いを安全に走る道として紹介した大和川リバーサイドサイクルラインにも通じます。目的地を一つだけ決めるのではなく、駅、湖岸、並木道、博物館、船、休憩場所をつないで眺めると、自転車は移動手段から「地域を発見する道具」に変わります。
今回の4コースは、忍者、並木、鉄道、船という入口がはっきりしているので、子どもと事前に「どれがいちばん楽しそう?」と話しやすいのも魅力です。走行中の景色だけでなく、帰ってから地図を見直したり、次は湖岸だけを少し走ってみたりするきっかけにもなります。
安全面は装備とルールの確認から
ツアーでは自転車とヘルメットの無料レンタルが案内されていますが、ヘルメットは借りれば終わりではありません。あごひもが緩すぎないか、前後にずれないか、子どもが自分で正しくかぶれているかを出発前に確認しましょう。手袋、動きやすい服、裾が巻き込まれにくい服装、飲み物、薄手の上着も、秋の親子サイクリングでは役立ちます。
警察庁は、自転車は道路交通法上の軽車両であり、車道左側通行、歩道通行時の歩行者優先、交差点での信号・一時停止、夜間のライト点灯、ヘルメット着用などを案内しています。今回のツアーは日中中心ですが、集合や解散前後に自宅から駅や駐車場まで自転車で移動する場合もあります。ライト、反射材、ブレーキ、ベル、タイヤ空気圧は、前日までに見ておくと当日の不安を減らせます。
また、湖岸や山側は天候の変化を受けやすく、風が強い日や雨の日は走りやすさが大きく変わります。開催可否、受付場所、レンタルできる車体、サイクルトレインやクルーズの扱いは変わる可能性があります。参加が決まったら、滋賀県の案内、申込フォームから届くメール、関係施設の最新情報を必ず確認してください。
まとめ
「びわ湖キッズサイクル旅~ビワイチの子2026~」は、ビワイチをいきなり一周の挑戦としてではなく、親子で地域をめぐる半日の体験として開いてくれる企画です。2026年9月27日、10月18日、10月25日、11月15日の4回が予定され、今年はサイクルクルーズも加わりました。申込締切、抽選、対象学年、参加費、レンタル条件を確認しながら、子どもが「また走りたい」と思える余白のある一日にしたいですね。
FAQ
ビワイチの子2026は誰が参加できますか?
滋賀県の案内では、身長120cm以上の小学生・中学生が対象です。ショートコースは小学校3年生以上、ロングコースは小学校5年生以上で、各コースとも保護者1名の参加が必要です。
自転車やヘルメットを持っていなくても参加できますか?
参加者はスポーツタイプの自転車とヘルメットを無料でレンタルできると案内されています。ただし、サイズや台数、当日の貸出条件は申込先の最新案内で確認してください。
申込は先着順ですか?
滋賀県のページでは、申込締切後に抽選で参加者を決定し、参加可否はツアー日の10日前を目途にメールで連絡するとされています。日程ごとにフォームが異なる点にも注意が必要です。
参考資料
- 滋賀県「今年もパワーアップした『びわ湖キッズサイクル旅~ビワイチの子2026~』を開催!」
- びわこ一周レンタサイクル米原駅「びわ湖キッズサイクル旅~ビワイチの子2026~」
- 国土交通省 GOOD CYCLE JAPAN「ビワイチ」
- 警察庁「自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~」
情報確認日:2026年9月8日

