2025年4月10日、Carview!に掲載された記事「クルマから見るとヤバい自転車だらけだぞ! 見逃されることが多いからとそこら中で見かける自転車の違反」では、自転車利用者の交通違反とその危険性について、自動車ドライバーの視点から詳しく述べられています。
この記事では、令和6年11月から強化された自転車の罰則について触れています。具体的には、スマートフォンを操作しながらの「ながら運転」や、酒気帯び運転などが新たに罰則の対象となりました。また、傘さし運転やイヤホン・ヘッドフォンの使用、二人乗り、並進運転なども罰金刑の対象となっています。さらに、青切符の導入により、16歳以上の自転車利用者に対して113種類の違反行為が適用されることになりました。

クルマから見て危険な自転車とは?
目次
2025年現在、自転車の利用はますます多様化しています。通勤・通学・レジャー、そして近年では電動アシストなども加わり、街中での自転車の存在感はより強くなりました。
ところが、それに比例して目立つようになったのが、自転車利用者による交通ルールの“軽視”です。信号無視や逆走、イヤホンをつけたままの走行、さらにはスマホを操作しながらの“ながら運転”も、今や見慣れた光景。
これが「歩行者からも、自動車ドライバーからも恐れられる存在」になってしまっている現実があるのです。
令和6年(2024年)11月から、いよいよ本格施行されたのが「青切符制度」。
これは、16歳以上の自転車利用者が対象で、警察官がその場で違反内容を示し、反則金を科す制度です。
対象となる違反行為はなんと113種類。これにはスマホ操作や酒気帯び運転、傘差し走行、無灯火、並進など、日常でよく目にする“なんとなくやってしまっている行為”が含まれています。
罰則があるから守る、というのでは本来の目的とはズレますが、抑止力として一定の効果があることは間違いありません。
Carview!の記事でも紹介されていましたが、自動車ドライバーが日々感じている「自転車の怖さ」は深刻です。
車道を横切るように飛び出してきたり、並んでふざけながら走ったり、信号が赤でも止まらなかったり…。
自動車側は重量があるため、万が一接触してしまえば大きな事故になりかねません。にもかかわらず、相手が自転車だと「避けるのが当然」と思われている雰囲気も否めないのが現実です。
ここで、私が日頃街でよく目にする「よくあるけど危険な行為」をいくつか挙げてみます。
- イヤホンで音楽を聴きながら走行(→周囲の音が聞こえず危険)
- 信号待ち中にスマホを操作(→青になっても気づかない)
- 車道の逆走(→正面から車と鉢合わせ)
- 夜間の無灯火(→自動車から完全に見えない)
こうした行為は、どれも本人は「軽いこと」と思っているかもしれませんが、実際には事故につながる確率が非常に高い行為です。
自転車は道路交通法上「軽車両」に分類され、車両としてのルールが定められています。
つまり、自動車と同様に、信号を守る、進行方向を守る、夜はライトを点ける…といった当たり前の行動が求められるのです。
私がいつも意識しているのは、「自転車でも加害者になる可能性がある」ということ。
自転車と歩行者の接触であっても、重篤な事故につながれば数千万円単位の損害賠償が課されることもある。だからこそ、ルールを守るだけでなく、“想像力”を持った運転が必要なのです。
罰則や制度を整えることはもちろん大切。でも最も大事なのは、ひとりひとりが「私は社会の一員としてどう行動するか」を考えることだと思います。
自転車は便利でエコで、誰でも乗れる自由な乗り物。その自由を、他者への配慮と責任で支えながら活かしていくことが、これからの交通社会の鍵になるはずです。
あなたの自転車が、今日からもっと“安心”と“思いやり”を乗せたものになりますように。