自転車に乗る人が増えた今、街中でもヘルメットをかぶっている方をよく見かけるようになりましたよね。特に最近は、通勤・通学で自転車を使う方も多くなり、「安全のためにヘルメットを…」と考え始めた人もいるのではないでしょうか?
でも、いざ買おうと思っても「何を基準に選べばいいの?」「どれが安全なの?」と迷うのが本音。
そんな方に、ぜひ知っておいてほしいのが――「SGマーク」です。
この記事では、自転車用ヘルメットに付いている「SGマーク」について、実際に使う人目線で分かりやすくご紹介します。大切な命を守る道具だからこそ、選ぶ基準を知っておきましょう。

ヘルメットの「SGマーク」って何?知らずに選ぶと危ないかも
目次
「SG」はSafe Goods(=安全な製品)の略で、製品安全協会という第三者機関が、一定の安全基準を満たしていると認めた製品に付けているマークです。
つまり、「SGマーク付きのヘルメット=しっかりテストされて、信頼できる安全基準をクリアしている」ということ。
たとえば、転倒時の衝撃をどれくらい吸収できるか、あご紐がすぐに切れたり外れたりしないか、ちゃんと視界が確保されているか――そういったことをきちんと確認して、「この製品なら安心ですよ」とお墨付きを出しているわけです。
ちなみに、万が一そのヘルメットに欠陥があって事故が起きた場合は、最大1億円の賠償措置制度までついているんです。
メーカー保証ではなく、協会が直接対応する制度だから、購入者としてはとても心強いですね。
SGマークを付けてもらうには、以下のような厳しい試験を通過しなければいけません:
■ 衝撃吸収試験
特定の高さからダミーヘッドを落として、どれだけの衝撃を和らげられるかを検証します。転倒した時の“頭へのダメージ”をイメージするとわかりやすいかもしれません。
■ あご紐の強度試験
一定の力で引っ張っても切れないか。事故時にあご紐が切れたら、せっかくのヘルメットも脱げて意味がなくなりますから、これはかなり重要です。
■ 着用安定性試験(脱げにくさ)
転倒してもヘルメットが簡単にずれたり外れたりしないか。どれだけフィットする構造になっているかを確認します。
■ 視野の確保
ヘルメットをかぶった時に、前後左右の視界がきちんと保たれているかもチェック項目のひとつ。安全に走るには、周囲の状況をしっかり把握することが欠かせませんよね。
いざお店や通販サイトで選ぼうとすると、見た目・価格・重さなどいろいろな要素が気になりますよね。そこで、私が初心者さん向けに「ここだけは押さえて!」と伝えたいポイントをご紹介します。
1. SGマークがあるか、まず確認!
箱や商品説明に「SGマーク適合」や「SGマーク取得済み」と記載されているかをチェック。画像でマークが見える場合も多いので、購入前に必ず確認しておきましょう。
2. 用途に合わせたデザインを選ぶ
通勤・通学なら、シンプルでスーツや制服に合いやすいものが◎。
逆に、スポーツやツーリング中心の方はエアロ効果や通気性に優れたモデルが向いています。
3. サイズとフィット感も大事!
SGマーク付きでも、自分の頭にフィットしていなければ意味がありません。ダイヤル式のアジャスター付きだと調整がしやすく、フィット感がアップします。
4. 通気性や軽さも見逃さないで
夏の暑い日や長時間のライドには、風通しの良さや軽量設計があると快適度が違います。私自身、軽くて蒸れにくいヘルメットに替えたら、通勤がずいぶん快適になりました。
ネット通販で海外製のヘルメットを見ると、「CEマーク(ヨーロッパ基準)」や「CPSC(アメリカ基準)」という表記を目にすることもあります。これらもそれぞれの国での安全基準を満たしたマークではあるのですが――
日本国内で販売されていて、かつ日本人の頭の形や使用環境に合っていることを保証してくれるのが、やっぱりSGマーク。特に日本語での説明書や保証があるのも安心ポイントです。
もちろん海外製の中にも良い製品はありますが、「どれを選べばいいか分からない」「初めて買う」という方には、まずSGマーク付きのものをおすすめします。
さて、ここまでSGマークのことをあれこれ語ってきましたが、私自身も「なんとなくデザインで選んでた」時期がありました。正直なところ、「SGマークってなに?いるの?」とすら思っていたくらい。でも、ある日ふと見かけたニュースで、ヘルメットのあご紐が外れて大事故につながったという話を知り、考えがガラリと変わりました。「命を守る道具」にデザインや値段だけで判断していた自分を少し反省したんです。それからは、SGマークがあるかどうかを真っ先に確認するようになりました。買い物の仕方がちょっと変わっただけで、安心感が何倍にもなるというのは、自転車に乗る者として本当にありがたいことです。
これから自転車通勤や街乗りを始める方、あるいはお子さんの通学ヘルメットを選ぶ保護者の方にも、ぜひこの「SGマークの意味」を知ってほしいと思います。デザイン性も性能も妥協しないSGマーク付きのヘルメットは、今ではたくさんの種類が出ていますし、選択肢の幅も広がっています。「ヘルメットはかぶるもの」から、「ヘルメットは“選ぶ”もの」へ。そんな意識を少しずつ、社会に広げていけたら嬉しいですね。まずは自分の命を守るために、SGマークという“見えない安心”を味方にしてみませんか?
いかがでしたか?
ヘルメットって、見た目や価格だけで選びがちですが、本当に大事なのは「いざという時に、自分の命を守ってくれるかどうか」。
その意味で、SGマークは“見えない安心”を与えてくれる存在です。
「ちょっと高いけど、SGマークが付いてるからこっちにしよう」
そんな選び方ができると、自転車生活の安全レベルはグンと上がります。
最後に一言。
自転車は便利で楽しい乗り物。でも、道路に出たら立派な“車両”です。
だからこそ、自分を守るためにも、大切な人のためにも――信頼できるヘルメットを選んでくださいね。