電動アシスト自転車を買う前に、「本当に自転車として扱える車種なのか」を確認したい人向けの記事です。警察庁が公表している型式認定制度、TSマーク、令和8年中の認定一覧の見方をもとに、ペダル付き電動バイクと混同しないための確認ポイントを整理します。
電動アシスト自転車の型式認定とは
警察庁は、駆動補助機付自転車、いわゆる電動アシスト自転車について、道路交通法令の基準に適合していることを明らかにするための型式認定制度を運用しています。警察庁の駆動補助機付自転車に係る型式認定品についてでは、令和8年7月末現在、型式認定を受けている駆動補助機付自転車は2,027件とされています。
型式認定は、利用者が個別にモーター出力やアシスト比率を調べ尽くさなくても、基準に適合した製品を見分けやすくするための仕組みです。認定を受けた事業者は、認定品に型式認定番号やTSマークを表示できます。つまり、TSマークは「安全装備っぽい飾り」ではなく、基準に適合した型式であることを見分ける重要な手がかりです。
TSマークだけでなく認定一覧も確認する
警察庁の説明では、駆動補助機付自転車の型式認定では、アシスト比率など原動機の基準、アシスト機能が円滑に働くこと、安全な運転の確保に支障が生じないこと、円滑に停止させる性能を有することなどが確認されます。型式認定を受け、TSマークが貼付されている車種は、アシスト比率等の基準を満たし、自転車の交通ルールが適用されるものと説明されています。
新しい車種や中古車を検討するときは、車体の表示だけで判断せず、警察庁の令和8年中認定分も確認すると安全です。令和8年中認定分のページには、R8.1.21、R8.3.11、R8.5.13、R8.7.13の型式認定車両一覧が掲載されています。商品名、メーカー名、型式が一致するかを見て、似た名前の別モデルと取り違えないようにしましょう。
ペダル付き電動バイクとの違いを分けて考える
注意したいのは、ペダルが付いているだけでは「電動アシスト自転車」とは限らないことです。警察庁の自転車の安全利用の促進では、ペダルと原動機を備える車両であっても、スロットルがあるものや、駆動補助機付自転車の基準に適合しないものは、自転車ではなく一般原動機付自転車や自動車に当たると説明されています。
見た目が自転車に近くても、スロットルだけで進む、アシストが基準を超えている、ナンバーや保安部品が必要な車両である、といった場合は扱いが変わります。この点は、当サイトのペダル付き電動バイクと電動アシスト自転車の違いでも整理しています。今回の記事では、その前段として「認定された電動アシスト自転車かどうか」を確認する視点に絞ります。
購入前に確認したい4つのポイント
店頭、通販、中古購入のどれであっても、次の4点は確認しておきたいところです。特にオンライン購入では、商品説明の「電動」「アシスト」「公道走行可能」といった表現だけで判断しないことが大切です。
- 車体や説明書に型式認定番号、TSマークなどの表示があるか
- 警察庁の認定一覧や指定試験機関の検索で、メーカー名・型式を確認できるか
- スロットルだけで走行する機能がないか
- ブレーキ、ライト、反射器材、タイヤなど日常点検に問題がないか
中古車の場合は、バッテリーやモーターが交換されていることもあります。認定時の仕様と異なる改造がされていないか、販売店や出品者に確認してください。型式認定は「その製品を雑に扱っても安全」という意味ではありません。基準に合った車両を、基準どおりの状態で使うことが前提です。
認定車でも交通ルールと点検は必要
型式認定を受けた電動アシスト自転車であっても、道路では自転車としての交通ルールを守る必要があります。車道の左側通行、歩道通行時の歩行者優先、交差点での信号と一時停止、夜間のライト点灯、飲酒運転の禁止、ヘルメット着用などは変わりません。基本ルールを見直す場合は、自転車の正しい運転ルールも参考になります。
電動アシスト自転車は発進が楽なぶん、狭い歩道や駐輪場、交差点の手前で速度感覚がずれやすいことがあります。発進時は強く踏み込みすぎず、停止線や横断歩道の手前では早めに速度を落としましょう。購入直後は、ブレーキの効き、タイヤの空気圧、ライト、反射器材、ベル、バッテリー固定を確認します。装備点検は自転車安全装備チェックリストと合わせると抜けを減らせます。
まとめ
電動アシスト自転車を安全に選ぶには、価格やバッテリー容量だけでなく、型式認定とTSマークを確認することが重要です。警察庁は令和8年7月末現在で2,027件の型式認定品を案内しており、令和8年中の認定一覧も更新されています。購入前には、車体表示、メーカー名、型式、認定一覧を照合し、スロットル付きのペダル付き電動バイクと混同しないようにしましょう。
- 主軸は「電動アシスト自転車 型式認定」を確認すること
- TSマークは認定品を見分ける手がかりになる
- ペダル付きでも基準外なら自転車扱いではない場合がある
- 認定車でも、交通ルールと日常点検は省略できない
次に読むなら、まずペダル付き電動バイクとの違いで車両区分を確認し、走行時の基本ルールもあわせて見直すと実用的です。
出典
- 警察庁「駆動補助機付自転車に係る型式認定品について」(令和8年7月末現在の掲載情報)
- 警察庁「令和8年中認定分」(R8.7.13型式認定車両一覧を含む)
- 警察庁「自転車の安全利用の促進」(ペダル付き原動機付自転車に関する案内を含む)
