神奈川県の水源地域で、湖畔を気軽にめぐれる新しい移動手段が広がります。県は「脱炭素モビリティに乗ってらくらく周遊!in宮ヶ瀬・丹沢湖」として、宮ヶ瀬湖周辺に続き、2026年8月20日から丹沢湖周辺にもEVアシスト自転車などを配備する予定です。坂や橋、トンネルの多い湖まわりを、環境負荷の小さい乗り物で少し身近にする取り組みとして注目したいニュースです。
神奈川県の「脱炭素モビリティ」とは
神奈川県の公式ページによると、この取り組みは水源地域への来訪促進と、観光拠点間の周遊性向上を目的にしたものです。対象は宮ヶ瀬湖周辺地域と丹沢湖周辺地域で、EVアシスト自転車、EV3輪ミニカー、EV特定小型原付が用意されています。自転車好きにとって特に気になるのは、普通自動車免許などが不要で利用できるEVアシスト自転車です。
配備期間は、宮ヶ瀬湖周辺地域が2026年5月2日から12月28日まで、丹沢湖周辺地域が2026年8月20日から12月20日まで。利用時間は9時から18時までと案内されています。EVアシスト自転車の配備台数は予定数として宮ヶ瀬湖に8台、丹沢湖に4台。利用料金は150円/30分から、6時間は500円から、延長は30分ごとに200円とされています。天候などで期間や運用が変わる可能性があるため、出発前には必ず公式ページとアプリの表示を確認してください。
湖畔を「少しだけ遠くまで」楽しめるのが魅力
宮ヶ瀬湖や丹沢湖は、車で目的地に着いて終わりではなく、湖畔の景色、橋、園地、周辺の立ち寄り先をつないでこそ楽しい地域です。歩くには少し距離がある場所でも、EVアシスト自転車なら「もう一つ先の眺めまで行ってみよう」と思いやすくなります。急いで走るための道具ではなく、坂道や移動距離の負担をやわらげて、地域をゆっくり見て回るための選択肢と考えると使いやすそうです。
神奈川やまなみ五湖naviでも、宮ヶ瀬湖と丹沢湖を含む水源地域は、自然の宝庫であり、都市と地域の交流の場として紹介されています。今回のモビリティ配備は、その魅力を「点」で訪れる観光から、「面」でめぐる観光へ近づける取り組みと言えます。環境に配慮した移動手段という意味では、以前紹介した甲府市の水素燃料アシスト自転車レンタルとも方向性が重なります。
使い方はアプリ登録から、予約はできない点に注意
利用にはスマートフォンアプリ「GOGO!シェア」での事前登録が必要です。神奈川県の案内では、アプリ内で地域を選ぶと、ステーションにあるモビリティの種類や台数をリアルタイムで確認できるとされています。一方で、事前予約はできません。旅行計画に組み込む場合は、「必ず借りられる前提」ではなく、借りられたら周遊の幅を広げるくらいの余裕を持つと安心です。
返却はステーション区域内で行い、アプリの案内に従ってパーキングロック操作と決済を完了します。現金払いはできず、クレジットカード利用が前提です。EV3輪ミニカーやEV特定小型原付には免許証や年齢確認など別の条件がありますが、EVアシスト自転車は利用条件が比較的シンプルです。ただし、車両の空き状況、ステーション、料金、クーポンなどは変わることがあるため、当日のアプリ表示を最終情報として確認しましょう。
安全面は「湖畔の気持ちよさ」に流されすぎない
公式案内では、ヘルメットは各ステーションで貸し出し、着用を推奨するとされています。EVアシスト自転車には対人・対物ともに1億円の保険が付帯しているとの記載もありますが、保険があることと安全に走れることは別です。宮ヶ瀬湖・丹沢湖周辺は、トンネルや橋、起伏が多い地域として注意喚起されています。初めて走る人ほど、下り坂で速度を出しすぎない、カーブの先を決めつけない、歩行者や車との距離を広めに取る、という基本を大切にしたいところです。
園地や公園内への車両乗り入れは禁止されています。湖畔の散策エリアでは自転車を降りて押す場面も出てくるはずです。久しぶりに電動アシスト自転車へ乗る人は、走り出しの加速感にも注意してください。基本の確認には、電動アシスト自転車を安全に乗りこなすための心得や、自転車安全装備チェックリストも参考になります。
サイクリング旅の入口として期待したい
自転車旅というと、専用のスポーツバイクや輪行の知識が必要だと感じる人もいます。しかし、湖畔のステーションで借りて、数十分から数時間だけ走る体験なら、旅先の移動に自転車を足す感覚で始められます。公共交通や観光地との組み合わせという意味では、サイクルトレインプラスで広がるサイクリング旅とも同じく、「自転車を旅の一部にする」発想が見えてきます。
もちろん、今回の取り組みは台数が限られた地域実装です。混雑日には借りられないこともあるでしょう。それでも、地域の景色をゆっくり楽しむ人が増え、使いやすさや安全面の課題が見えてくれば、次の湖、次の観光地へ広がる可能性があります。自転車に乗り慣れた人にも、普段は車で移動する人にも、湖畔をもう少し近く感じさせる一歩として見守りたい取り組みです。
まとめ
神奈川県の「脱炭素モビリティに乗ってらくらく周遊!in宮ヶ瀬・丹沢湖」は、宮ヶ瀬湖と丹沢湖をEVアシスト自転車などでめぐりやすくする観光・地域周遊の取り組みです。2026年8月20日からは丹沢湖周辺にも配備予定で、料金や利用時間、ヘルメット貸出、注意事項も公式に案内されています。湖畔の景色を楽しめる一方、起伏やトンネル、橋が多い地域でもあるため、ヘルメット着用、速度管理、アプリでの事前確認を忘れずに利用したいところです。
FAQ
丹沢湖周辺ではいつから利用できますか?
神奈川県の公式案内では、丹沢湖周辺地域の配備期間は2026年8月20日から12月20日までとされています。天候などで変更される可能性があるため、出発前に公式ページを確認してください。
EVアシスト自転車の利用に免許は必要ですか?
神奈川県の表では、EVアシスト自転車の利用条件は「不要・制限なし」と案内されています。ただし、アプリ登録と決済手段は必要です。EV3輪ミニカーやEV特定小型原付は別の条件があります。
ヘルメットは持参した方がよいですか?
公式案内では各ステーションでヘルメットを貸し出すとされています。サイズや数に限りがある可能性もあるため、自分に合うヘルメットを持っている人は持参すると安心です。
参考資料
- 神奈川県「脱炭素モビリティに乗ってらくらく周遊!in宮ヶ瀬・丹沢湖」
- 神奈川やまなみ五湖navi「神奈川やまなみ五湖navi」
情報確認日:2026年8月17日

