自転車の青切符制度を悪用し、警察官をかたって反則金名目の現金を求める詐欺への注意喚起が出ています。通勤・通学や買い物で自転車に乗る人は、「取締りの場で現金を払うことはない」という一点をまず覚えておきましょう。この記事では、声をかけられた時の確認手順と、家族で共有したいポイントを整理します。
自転車の青切符詐欺でまず覚えること
警察庁は、自転車の交通違反に対する反則金、いわゆる青切符名目で、警察官をかたり自転車利用者にお金を支払うよう求める詐欺事案が確認されていると注意喚起しています。重要なのは、警察官が取締りの場で反則金を徴収することはない、という点です。
本物の制度では、2026年4月1日から16歳以上の自転車運転者が交通反則通告制度の対象になりました。ただし、青切符を交付された場合でも、反則金はその場で現金で渡すものではありません。警察庁の自転車ポータルサイトでは、青切符と納付書が交付され、納付書を使って銀行や郵便局の窓口で納める流れが説明されています。
つまり、制服のような服装、警察官らしい口調、交通違反という言葉に驚いたとしても、「今ここで払ってください」と言われた時点で、通常の手続とは違うと考えるべきです。
現場で反則金を求められた時の対応手順
不審な相手に強く言い返す必要はありません。まずは安全な距離を取り、道路上で立ち止まっている場合は歩行者や車の流れを妨げない場所に移動します。相手が本物かどうかをその場で無理に判定しようとせず、支払わないことを優先してください。
- その場で現金、電子マネー、送金、QRコード決済をしない
- 氏名、住所、勤務先、学校名、家族の連絡先を不用意に伝えない
- 相手の指示でATM、コンビニ、駐車場、人通りの少ない場所へ移動しない
- 危険を感じたらすぐ離れ、110番または近くの交番に相談する
警察庁の注意喚起でも、異変を感じた場合はその場で支払わず、110番通報するなど警察に相談するよう案内されています。大阪市も2026年4月28日付のページで、青切符制度を悪用した詐欺に注意し、不審な人物がいたら迷わず110番するよう呼びかけています。
青切符の正しい流れを知ると詐欺を見抜きやすい
青切符制度の細かい反則金額をすべて覚える必要はありません。詐欺対策としては、手続の大枠を知っておくことが役立ちます。警察庁の説明では、取締りを受けた場合、交通反則告知書、つまり青切符と、納付書が交付されます。違反をしたと認める時は、原則として取締りを受けた翌日から7日以内に、銀行や郵便局の窓口に納付書を持参して仮納付する流れです。
ここでの確認ポイントは3つです。第一に、対象は16歳以上の自転車運転者であること。第二に、青切符は「その場で現金を払う制度」ではないこと。第三に、反則金だけに注目するのではなく、信号無視、一時不停止、右側通行、歩道での歩行者妨害、ながらスマホなど、事故に直結しやすい行動を避けることです。
制度全体の件数や違反傾向は、既存記事の自転車の青切符導入後1か月の運用状況で整理しています。本記事では、そこから一歩進めて「偽の請求にどう反応するか」に絞って確認します。
子ども・高齢の家族には短い合言葉で共有する
詐欺は、制度をよく知らない人ほど不安につけ込まれやすくなります。高校生、大学生、新生活で自転車通学を始めた人、運転免許を持っていない人、高齢の家族には、長い制度説明よりも短い合言葉で共有する方が実用的です。
たとえば、「青切符でも現場払いはしない」「お金を求められたらその場を離れて110番」「納付書なしで払わない」の3つです。スマートフォンに家族の連絡先を登録しておく、通学路や通勤路の近くの交番を確認しておく、夜間は明るい場所で立ち止まる、といった準備も役立ちます。
自転車で横断歩道や交差点をよく通る人は、日常のルール確認もあわせて行いましょう。歩行者優先や信号の見方は自転車で横断歩道を渡る時のルール、駅前や通学路での注意点は自転車指導啓発重点地区の見方で確認できます。
違反しないことも詐欺対策になる
詐欺への対応として「払わない」ことは大切ですが、そもそも交通違反をしないことも重要です。信号を守る、一時停止で止まる、左側通行を基本にする、歩道では歩行者を優先する、スマートフォンを見ながら走らない。こうした基本行動ができていれば、相手から違反を指摘されても落ち着いて確認しやすくなります。
警察庁の取締り説明では、自転車の交通違反を認めた場合でも基本的には現場で指導警告を行い、交通事故の原因となるような悪質・危険な違反は検挙対象になるとされています。つまり、制度の目的は反則金を集めることではなく、危険な行動を減らすことです。
毎日の基本ルールを確認したい場合は、自転車安全利用五則の基本もあわせて読んでおくと、青切符制度と日常の走り方をつなげて理解しやすくなります。
まとめ
自転車の青切符詐欺で最も大切なのは、「取締りの場で反則金を払うことはない」と知っておくことです。相手が警察官を名乗っても、現金や送金を求められたら支払わず、安全な場所に移動して110番または交番に相談してください。青切符制度は2026年4月1日に始まりましたが、納付は納付書を使う手続です。家族や同僚とは、「現場払いはしない」という短い言葉で共有しておきましょう。
FAQ
本物の警察官に止められた場合も、その場で払わないのですか?
はい。警察庁は、警察官が取締りの場で反則金を徴収することはないと注意喚起しています。青切符と納付書の交付など、正規の手続で進みます。
相手が制服姿なら信じてもよいですか?
服装だけで判断しないでください。現金や送金を求められたら通常の手続ではありません。安全を確保し、110番または近くの交番に相談します。
青切符を受けたら前科がつきますか?
警察庁の説明では、青切符の対象となる違反で反則金を納付すると刑事手続に移行せず、起訴されないため、有罪となって前科がつくこともありません。
出典
- 警察庁「自転車の交通違反に対する反則金(青切符)名目の詐欺事案の発生について」(ページ内に公開日・更新日の表示なし。青切符名目の詐欺、現場で徴収しないこと、110番相談の根拠。2026年7月31日閲覧)
- 警察庁 自転車ポータルサイト「自転車の新しい制度」(2026年4月1日施行、青切符交付後の手続、対象年齢の根拠。2026年7月31日閲覧)
- 警察庁 自転車ポータルサイト「取締りについて」(青切符・赤切符の主な違反、取締りの基本的考え方の根拠。2026年7月31日閲覧)
- 大阪市「自転車の交通違反に交通反則通告制度(いわゆる青切符)が導入されました」(2026年4月28日公開。青切符制度を悪用した詐欺注意喚起の自治体情報)

